2023年4月7日、Samsung Electronicsは2023年1~3月期の連結決算(速報値)を発表した。これによれば営業利益は6000億ウォン(約600億円)、前年同期比96%減という落ち込みで、同社の主力である半導体部門が大きく低迷している状況が浮き彫りとなった。日経新聞の報道によれば、同社の半導体部門は4兆ウォン規模の赤字になったようで、同部門の赤字転落は14年ぶりだという。メモリ市場でトップシェアを誇るSamsungでさえこの状況だから、他のメモリメーカーの状況は推して知るべしだろう。ここでは、今回の半導体不況の実態や回復の見込み、そのタイミングについて考えてみたい。 「単なる悪いとき」で片付けられない今回の不況 半導体市況にシリコンサイクルはつきもので、産業の構造から考えて、このサイクルから逃れることは不可能に近い、と筆者は確信している。特に、メモリのような大型の設備投資を
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