三菱自動車が熱狂的なファンがいるスポーツセダン「ランサーエボリューション(ランエボ)」の復活に向け検討を始める。 益子 ( ますこ ) 修社長兼最高経営責任者(CEO)が23日の定時総会で明らかにした。 ランエボは1992年に発売され、ラリーをはじめとするレースで鍛えた四輪駆動の力強い走りで人気を集めた。三菱自の技術力を示す看板だったが、世界的な環境規制の強化などに伴い、2016年3月に生産を終了したばかりだった。益子氏は、「(業績が)V字回復したあかつきには開発に挑戦したい」と述べた。 今回の「復活」は、三菱自が日産の傘下に入り、カルロス・ゴーン氏が会長に就任した影響があったとみられる。ゴーン氏は、日産の経営が悪化していた時期でも、経営者として「GT―R」「フェアレディZ」など、日産の技術力を示すスポーツカーを放棄しなかった。日本メーカーの多くがミニバンなど売れ筋を重視していた時代だ。