次世代スーパーコンピューターに代表される先端科学予算の「事業仕分け」判定が見直される根底には、国民生活や国の行く末を左右する国家予算を、法的根拠や結果責任があいまいな「仕分け人」が、たった1時間の議論で結論を出すことへの疑問がある。 仕分け人側もすでに自らの作業の「本当の難しさ」に気付いているようだ。 「予算編成のところですら、単純に結論を出せる性質のものじゃない。もちろん議論を制約するつもりはないが…」。17日、高速増殖炉サイクルの研究開発費が取り上げられた際、統括役の民主党の枝野幸男元政調会長は他の仕分け人にクギを刺した。 約1時間後、9人の仕分け人が出した“評決”は「予算計上見送り」が2人、「予算縮減」が7人。ただ結論は「事業の見直し」とぼかされた。枝野氏は議論後「ある意味、特殊なケース」「仕分け自体がやりにくい」と漏らした。 スパコン予算でも議論と評決結果は食いちがった。12人の評