【モントルー(スイス西部)=前川浩之】高級時計に、アンチエイジングの美容ケア――当地で開かれている仏語圏サミットで、参加約70カ国・地域の首脳たちの「バカンス気分」が目立っている。旧仏植民地を中心に仏語圏が団結し、国連改革やアフリカ開発などの国際政治課題を話し合う場になってきたが、形骸(けいがい)化が進み、批判の声が上がっている。 サミットは隔年開催で、今回は23、24両日。人権や民主主義の推進を盛り込んだモントルー宣言を採択し閉幕する。しかし会期中、首脳らがまじめな話をしたのは23日の開幕式のあいさつのみ。 開幕式後、首脳らはレマン湖沿いの街を観光。首脳にはスイスの高級時計「ウブロ」から特注時計が贈られ、首脳夫人たちには、子ヤギの肝臓細胞を注射する手法で有名な美容クリニックへのツアーが用意された。 仏語圏には、赤道ギニアやコンゴ(旧ザイール)など人権状況に問題がある国もあり、今回の