ベネッセの顧客データは、複数の名簿業者の売買を経て、ソフトウエア会社のジャストシステムに流れていた。少なくとも230万件は、電子メールで業者から業者へ。教育業界では「同じことが起きてもおかしくない」という声が少なくない。 岡山市。ベネッセの物流センターや情報センターなどが工業団地のように集まる「ベネッセ城下町」の一角に、流出した顧客データの管理を請け負っていた子会社「シンフォーム」はある。従業員約500人。進研ゼミが提供するネット添削のシステム開発なども担当している。 データの保守管理は、シンフォームからさらに複数の業者に委託されていた。通常ならば、データはそこでとどまるはずだった。ところが……。