政府の人口減対策と地方創生の方針となる「長期ビジョン」と、2020年までの施策を示す「総合戦略」の最終案がまとまった。戦略は、若者の東京転入超過の抑止を「当面の目標」と設定。地方に今後5年間で若者30万人分の雇用をつくる目標を掲げるなど、地方の雇用対策と人口増への取り組みを柱に据えた。27日に閣議決定する。 戦略では、首都圏への人口集中度が約3割の現状が「諸外国に比べても圧倒的に高い」と指摘。地方の若い世代が「過密で出生率が極めて低い大都市部に流出することで、少子化に拍車がかかっている」とし、東京一極集中は20年東京五輪を前に「ますます進展している」と懸念を示した。 その対策として、①地方の雇用創出②地方への移住③若い世代の結婚・出産・子育ての希望の実現④時代にあった地域づくり――の4点を基本目標に据えた。