マツダのクルマは、どれも「みな同じ」にみえる。なぜ車種ごとに個性を出さないのか。そこには8車種すべてのデザインを共通化することで、大手に“台数”で対抗するというマツダの生存戦略がある。しかもその戦略は“見た目”だけにとどまらない。「デザインの共通化」に隠された狙いとは――。 マツダの新世代商品群(3代目アクセラ、3代目アテンザ、4代目デミオ、CX-3、CX-4、CX-5、初代後期からのCX-9、4代目ロードスター) こんなことを書くと怒られるかもしれないが、マツダの歴史は経営危機の歴史だ。1973年のオイルショックでつぶれかけ、1990年代の多チャネル化構想でつぶれかけ、フォードの支援を受けつつ、2000年代前半までその後遺症に苦しみながら、一部工場の操業停止やそれに伴うレイオフというまさに危篤状態をくぐり抜け、ようやく再生のめどが立った所で、リーマンショックで3度経営危機に陥った。 「も