11月3日に神戸女子大学教育センターで行われた《現代詩セミナーin神戸》でのシンポジウム『言葉と現実』について、それぞれのパネリストの発言要旨を抜いておきたい。重要な問題提起がそこに含まれていると思われるからである。 まず、藤井貞和氏。 氏は、和合亮一氏のツイッターによる詩の営為を、一貫して支持し、和合氏への詩人たちのバッシングにも似た批判のなかでも、和合氏の創作活動に強い敬意を抱かないわけにはいかないと記者のインタビューに答えている(産経新聞11月2日大阪版)。 シンポジウムでは、福島の状況について、言葉の深刻なタブーが進行していること。放射能という言葉すら、福島ではタブーの言葉になっている。原発事故について証言しようとしても、何が真実なのか、真実そのものが隠蔽され、隠され判らなくなっているために、証言する言葉が失われている。高齢者は原発誘致をすすめてきた加害者的な立場があり、ご先祖さま