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ブックマーク / www.enpitu.ne.jp (12)

  • 映画『踊る大捜査線』での、「青島刑事、最大のピンチ」

    『「踊る大捜査線」は日映画の何を変えたのか』 (日映画専門チャンネル編・幻冬舎新書)より。 (映画『踊る大捜査線』の大ヒットの要因、その功罪について、さまざまな関係者にインタビューしたものをまとめた新書の一部です。映画ジャーナリスト・斉藤守彦さんのインタビューから) 【「踊る」の一作目が公開されたとき、僕はある雑誌の依頼で、亀山(千広)プロデューサーに取材して記事を書きました。そのとき一番印象に残った言葉があります。 亀山さんは「踊る大捜査線」を劇場公開するにあたり、初め東宝の人たちと話し合いを持ったそうです。 すると東宝の人が、「この映画を当てるために青島刑事を殺してくれ」と言い出した。 なぜなら、主人公が死んだ映画というのはヒットするから。そして何と「主人公が死んで当たった映画のリスト」まで持ってきた。 それに対して亀山さんは、「なんで俺たちがここまで育てた青島を殺さなきゃいけない

  • 活字中毒R。緒方恵美さんが語る「碇シンジの初体験と『新劇場版』への困惑」

    『CONTINUE Vol.46』(太田出版)の「第1特集・ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の「スペシャル対談:緒方恵美×中田敦彦(オリエンタルラジオ)」より。文は志田英邦さんです。 【中田敦彦:どうやって主人公の碇シンジ役についたんですか? 緒方恵美:実は、私は最初『エヴァ』のオーディションを受けられなかったんですよ。『エヴァ』の頃は、私が絶頂に忙しい時期で。アニメーションの収録が週に9、ラジオが3あったんです。アニメーションは1収録するのに5〜6時間抑えられるので、1日に2が限度。つまり、もういっぱいだったんですね。それもあって、当時のマネージャーがオーディションをお断りしてしまって。そうしたら、ある日『美少女戦士セーラームーン』の番組旅行があって、庵野秀明さんもいらしたんです。そこで初対面の庵野さんに「なんで、あなたは僕の作品のオーディションを断ったんですか? 僕が嫌いなんでし

  • 活字中毒R。―村上春樹「ネット空間にはびこる正論原理主義を怖いと思う」

    『文藝春秋』2009年4月号の村上春樹さんへの独占インタビュー「僕はなぜエルサレムに行ったのか」より。 (2009年2月15日にイスラエルでエルサレム賞を受賞され、「壁と卵」のスピーチをされた村上春樹さんへの独占インタビューへの一部です。引用部はすべて村上さんの発言) 【ネット上では、僕が英語で行ったスピーチを、いろんな人が自分なりの日語に訳してくれたようです。翻訳という作業を通じて、みんな僕の伝えたかったことを引き取って考えてくれたのは、嬉しいことでした。 一方で、ネット空間にはびこる正論原理主義を怖いと思うのは、ひとつには僕が1960年代の学生運動を知っているからです。おおまかに言えば、純粋な理屈を強い言葉で言い立て、大上段に論理を振りかざす人間が技術的に勝ち残り、自分の言葉で誠実に語ろうとする人々が、日和見主義と糾弾されて排除されていった。その結果学生運動はどんどん痩せ細って教条的

  • 活字中毒R。

    『QJ(クイック・ジャパン)・vol.79』(太田出版)の『デトロイト・メタル・シティ(DMC)』特集の「『DMC』作者・若杉公徳インタビュー」より。取材・文は吉田大助さん。 【インタビュアー:クラウザー1世が初登場する65話、素晴らしかったです。根岸=クラウザー2世の「もう」は名言中の名言ですね。 若杉公徳:やらなくていいのに、やっちゃうんですよね。そこは今までやってきた責任感が働いちゃうんですよ。健気ですよね……。 インタビュアー:1世は最初から出す予定だったんですか? 若杉:いや、最初はまったく何も考えてないです。「名前に2世って付いてるけど、なんだろうな?」と読者に思わせるためだけにやってました。もし担当編集さんに「1世がいないのに2世は変じゃないか」と言われてたら、直してたかもしれないくらいです。 (中略) インタビュアー:1世のキャラクターはどう作っていきましたか。 若杉:もと

  • 活字中毒R。 - 「コピーライターとしての資質を一瞬で見抜く」ための、たった一つの質問

    『質問力』(齋藤孝著・ちくま文庫)より。 (「コピーライターの資質を一瞬で見抜く質問」という項の一部です) 【谷川俊太郎さんの質問もすばらしいが、もうひとつダ・カーポ別冊『投稿生活』(2002年6月1日号)という雑誌に掲載されたコピーライターの仲畑貴志さんのインタビューに、秀逸な質問の例があったのでここに紹介しておこう。 仲畑さんの事務所でコピーライターを募集した時の質問だ。仲畑さんの質問をご紹介する前に、一瞬自分で考えてみて下さい。 「もし自分が経営者でコピーライターの社員を雇う場合、あなたは入社試験でどんな質問をするでしょうか?」 質問自体はコピーライターの専門家でなくても何とか考え出せるものだ。だがよい答は難しい。 仲畑さんの質問は「あなたがいいと思うコピーを10個書いてください」というものである。仲畑さんによれば、この答を聞いただけでだいたい能力がわかるというのである。もしあげた1

  • 活字中毒R。

    『知らない人はバカを見る! これが商売のウラ法則』(ライフ・エキスパート編・河出書房新社)より。 (「グルメ記事のウラ法則〜『当は不味い店』の解読法」という項の一部です。「当に美味しい店」を書くのにはあまり困らない、という話に続けて) 【いっぽう、東京・下北沢の居酒屋とか中央線沿線のラーメン店とかの特集を組むときは、おのずと店の数が必要になる。その場合、グルメ・ライターは、いちいち味を確かめて店を選定してはいられない。 そういうグルメ特集でライターたちを悩ませるのは、明らかに不味い店に当たってしまったときだ。はっきり不味いと書けば営業妨害になりかねないし、ウソを書けば雑誌の信用を損なうことになる。その板ばさみになったグルメ・ライターたちが駆使する表現には、暗号めいたウラ法則がある。 「味の格闘技」(量がやたらに多いだけで、ちっとも美味くない) 「冒険にあふれた味」(アイデア料理が大ハズ

    hyougen
    hyougen 2007/12/18
  • 活字中毒R。「僕が人の話を聞く時に、絶対にやらないようにしていることが一つあります」

    『経験を盗め〜文化を楽しむ編』(糸井重里著・中公文庫)より。 (「おしゃべり革命を起こそう」というテーマの糸井重里さんと御厨貴さん(オーラル・ヒストリー(口述記録)の研究者・東京大学教授)、阿川佐和子さんの鼎談の一部です) 【御厨貴:僕が10年来経験を重ねてみてわかったのは、聞く時には「自然体」が一番いいということです。こっちが「聞くぞ」と意気込んでると、向こうもなんとなく「答えないぞ!」みたいに構えますから。 阿川佐和子:力を抜く? 御厨:最初から自分は何でも知っているという姿勢で臨むのではなく、知らない、よくわからない、だから聞きたいというスタンスですね。 阿川:ニコニコなさる? 御厨:いえいえ、それはあまりやると向こうが嫌がるからしない。現場に行って、先に来ちゃったから、部屋でボケッと座っているような感じです。 糸井重里:あっ、その「ボケッと座ってる」という言い方、すでに好感持っちゃ

  • サミー前田 - 心の窓に灯火を

    2011年12月07日(水)  EMI ROCKS THE FIRST new 2011年10月19日(水) 2010年12月03日(金)  ロック革命とはなんだったのか? 2010年10月30日(土)  頭脳警察の目的はここに。。。勤労感謝の日はロフトへ 2010年10月22日(金)  フラワー・トラヴェリン・バンドの原稿 2010年10月09日(土)  ご無沙汰しております。すっかり秋ですね。 2010年08月04日(水)  横浜横須賀原宿六木 2010年06月26日(土)  日のベストアルバムとは? 2010年05月31日(月)  金曜日の天使 2010年05月01日(土) 2010年04月30日(金)  青山246→日比谷野音 2010年03月27日(土)  俺は最低なヤツさ!イヤでも最高ですよ・・・ 2010年02月06日(土)  キノコホテル『マリアンヌの憂』が好調だ。

  • 活字中毒R。 - 「悩むこと」と「考えること」の違い

    『孤独と不安のレッスン』(鴻上尚史著・大和書房)より。 【不安とトラブルは違うと書きました。 そもそも、「考えること」と「悩むこと」は違うのです。 僕は22歳で劇団を旗揚げしました。今と違って、学生劇団からプロを目指すなんて、誰もやっていませんでした。当然、旗揚げの時は、不安でした。 早稲田大学演劇研究会という所にいたのですが、先輩が、僕に、「鴻上、劇団、どうするの?」と聞いてきました。 「今、どうしようか考えているんですよ。旗揚げしたほうがいいのか、やっていけるのか……」 と答えると、その先輩は、 「考えてないじゃん、悩んでるんだろう」 と言いました。えっ? という顔をすると、先輩は、 「考えることと悩むことは違うよ。考えるっていうのは、劇団を旗揚げして、やっていけるのかどうか――じゃあ、まず、今の日の演劇状況を調べてみよう。自分がやりたい芝居と似たような劇団はあるのか、似たような劇団

    hyougen
    hyougen 2007/02/06
  • 活字中毒R。

    『ダ・ヴィンチ』2006年12月号(メディアファクトリー)の「呉智英の『マンガ狂につける薬・第143回」より。 【この数年、マンガ界はある原作家に乗取られたような状態にある。それは、1970年前後の梶原一騎のブーム、続いて起きた小池一夫のブームと似ているようで大きくちがう。 似ているのは、何誌ものマンガ誌が競って同じ原作家を起用したことだ。梶原ブームの時も小池ブームの時も、見る雑誌、見る雑誌に彼らの原作マンガが載っていた。今回のある原作家のブームは、それ以上である。見る雑誌、見る雑誌どころか、見るページ、見るページである。老舗「漫画サンデー」など、今年上半期にはこの一誌に三も並行連載され、まるで個人誌状態であった。この原作家は、毎月40近い原作を書いている。つまり、毎日必ず1以上の締切りがあるのだ。推定原稿料は毎月数千万円。加えて、人気作は百万部単位で単行となり、テレビドラマ化もさ

  • 20年前と今の『はじめてのおつかい』の変化 - 活字中毒R。

    『いつやるか? 今でしょ!』(林修著/宝島社)より。 (『東進ハイスクール』のカリスマ講師・林修さんが2012年に書かれたの一部です) 【ずいぶん前に。高校の先生と現代文の指導について話していたときのことです。生徒の成績表を見ながら、あれこれ話していたのですが、そのとき妙なことに気づきました。 上位の生徒は「明子」、「良子」、「宏美」など普通に読める名前が圧倒的で、特に「子」がつく名前が多いのです。一方、下位になればなるほど「これなんと読むんですか?」と聞かなければならないような「難読」名が増えるのです。かなりの数のクラスがありましたが、すべてそうでした。 「こういう難しい名前の生徒の親は、クレームも多いんですよ」 高校の先生は、そうもおっしゃっていました。僕は、これは単なる偶然ではないと思っています。 親は自分の子どもが立派な人間になることを願って名前をつけます。あくまでも究極の目的は

    hyougen
    hyougen 2006/11/12
  • 活字中毒R。

    「日経エンタテインメント!2006.12月号」(日経BP社)の「『エンタの神様』生みの親が初めて明かす、人気芸人のつくり方と今後への不安」より。文:松野浩之、麻生香太郎) 【この番組(『エンタの神様』)を手がけるのは、日テレビの五味一男プロデューサー。総合演出の肩書きで、企画から構成、演出までのすべてを担当する。過去に手がけた番組は『クイズ世界はSHOWbyショーバイ!!』『マジカル頭脳パワー』『投稿!特ホウ王国』『速報!歌の大辞テン!!』など。ほぼすべてで視聴率20%を叩き出していることから、業界では”9割打者”と呼ばれる。『エンタの神様』は、五味氏にとって初めてのお笑い番組だった。 なぜ、この番組だけが継続的に人気芸人を輩出できるのか。謎を解くべく取材した五味氏の言葉から浮かび上がった制作システムは、とてもテレビのお笑い番組とは思えないものだった。 普通のネタ番組は、面白い芸人やネタ

    hyougen
    hyougen 2006/11/12
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