須賀しのぶ 上智大学文学部卒。「惑星童話」でコバルト・ノベル大賞読者大賞を受賞しデビュー。以来ライトノベルを中心に活躍。2010年『神の棘』が各種ミステリーランキングで上位にランクイン、大藪春彦賞の候補になるなど、高く評価される。2013年『芙蓉千里』でセンスオブジェンダー賞大賞を受賞。近著に『ゲームセットにはまだ早い』『紺碧の果てを見よ』があるほか、今年3月に上梓した『革命前夜』は冷戦下のドイツを舞台に日本人音楽家の成長を描いた歴史エンターテインメントで、高い評価を得ている。7月には『神の棘』の文庫が発売。 ――最新刊『革命前夜』(2015年刊/文藝春秋)を読んで「これはすごい」と思ったのですが、実際に大変評判になっていますね。須賀さんは少女小説のご出身なので女性読者が多いですが、これは男性読者からの反応も大きいそうですね。 須賀 そう聞いて、自分でも驚きです。 ――1989年の昭和が終