日銀が経済・金融状況によっては追加緩和も辞さない姿勢を示しており、こうした日銀の姿勢が「円売り/株買い」を演出している面もある。ただ、アナウンスメント効果だけでは勢いは持続しにくいことから、日銀の行動次第では反動も予想されている。 <遠い日本の出口> 為替市場では、クリスマスを控えて取引が細るなか、ドル/円は91円後半で底堅い値動き。市場では短期の投機筋を中心にドル・ロング(ドルの買い持ち)が積み上げられているもようで、脆弱ながらも米景気回復と米出口戦略への期待が高まっている。 他方、超金融緩和からの出口に最も遠いとみなされている日本の円は、全般的に売られやすい。今朝の法人企業景気予測調査では、大企業全産業の1―3月景況感がマイナス3.5となり、同時に発表された10―12月のマイナス1.9よりマイナス幅は大きい。「最近の指標等で、出口戦略の見えない円のイメージが一段と強まっている」(外銀)