ビジネスを取り巻く環境が激しく変化し続ける中、企業が競争力を維持するには「資本対応力」を身につける必要がある。すなわち、価値の低い用途から価値の高い用途へと素早く資本を移動し、その配分を大幅に変える能力だ。そのためには、キャピタルアクティビズムの実践が欠かせないと、筆者らは主張する。これは、最も生産性の高いアクティビスト投資家やプライベートエクイティファームの行動を、社内の資金やリソースのマネジメントに応用することを指す。本稿では、リーダーがキャピタルアクティビズムを実践するための3つの戦略を論じる。 常に変化する環境下で、競争力を維持する ほとんどの企業では、自社の事業分野やイニシアティブに対する資金レベルが、毎年のように大きく変化することはない。とはいえ、ビジネス環境は常に変化している。企業は現在、差し迫った収益の減少やディスラプティブな競争相手、顧客や消費者行動の根本的変化に直面して