前回は、クラウド・イノベーションが4つの段階をへて、発展してゆくことに触れた。しかし、IT企業の現場では、既存システムと戦いながらクラウドが発展している。たとえば、アプリケーションでは、パッケージ・ソフトやクライアント・サーバー方式と戦い、ネットワークでは老朽化したIPプロトコルや、なかなか進まないモバイル・ブロードバンド整備と格闘している。 こうした課題にもっとも正面から挑んでいるのが、グーグルだろう。とはいえ、その戦略は現実の厳しい状況に合わせて臨機応変に変化し、時としては遠回りをしながら進んでいる。今回は、こうした状況を踏まえ、グーグルのクラウド・ディバイス戦略を分析してみたい。 グーグルのディバイス戦略はアンドロイドにあり まず、結論から述べてみよう。グーグルはクラウド・ディバイス戦略でも、パソコンと同じようにブラウザー至上主義を考えていた。しかし、その戦略をアップルが阻んだ。同社
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