◇解体新書や義経の絵巻も スマートフォン(多機能携帯電話)や「iPad」などのタブレット型多機能端末で読める「電子書籍」を無料で貸し出すサービスを、県立図書館(秋田市)が19日に始める。電子書籍を導入する公立図書館は全国でもまだ少ない。廃刊になった書籍や希少な資料など数千点をそろえる予定。ベストセラーの電子書籍とは一線を画した図書館ならではの取り組みで、関心を呼びそうだ。 県立図書館は開館が1899(明治32)年と古く、江戸、明治期の絵図や巻物、和装本など貴重な蔵書も少なくない。これまでもホームページを通じて閲覧できるようにしていたが、今後は携帯端末で見ることができるようになる。 社団法人日本図書館協会(東京)によると、国内の約3千にのぼる公立図書館のうち電子書籍を提供しているのは現在、東京都千代田区立千代田図書館や大阪府堺市立図書館、和歌山県有田川町立図書館など9例しかない。 今