◆1888年3月15日付「宮崎新報」 県内初の日刊紙として1888年(明治21年)に発刊した「宮崎新報」の創刊号が、国の重要文化財・旧吉松家住宅(串間市)で見つかった。現存で唯一。新報は、鹿児島県からの分県運動を進めていた岩切門二(1860~96年)らがつくった新聞で、調査した県立図書館は「明治期の県内の政治状況を知る貴重な資料」としている。同図書館で30日から始まる特別展で公開される。(尾谷謙一郎) 創刊号は88年3月15日付で8ページ建て(縦26センチ、横20センチ)。2段組みの1面上段に社告を掲げ、「社会の耳目となりて、敏捷(びんしょう)な報道者たらんことを欲する者なり」と記している。発行所は、現在の県庁近くにあった。 同図書館などによると、岩切は発起人の一人で、主筆を担当した。宮崎県が再置された83年以降、郷土紙の発行に力を注ぐようになったとされ、発刊当初は特定の政党に偏らない「不