【ワシントン=中島達雄】米ヴァージン・ギャラクティック社の宇宙船「スペースシップ2」がカリフォルニア州モハベの砂漠に墜落した事故で、米国家運輸安全委員会(NTSB)は2日、死亡したパイロットが翼の両端の羽根の固定を解除していたと発表した。 羽根は通常、上昇中は機体と平行のまま動かない。しかし、NTSBの現地調査チームが飛行データやビデオ映像などを分析したところ、今回の飛行では、宇宙船が母機から切り離されてエンジンに点火した9秒後、パイロットがレバーを操作して羽根の固定を解除。その2秒後に羽根が上向きに65度回転し、大気圏突入時の位置になったという。 記者会見したNTSBのクリストファー・ハート委員長代理は「現段階では、これが事故原因かどうかはまだわからない」と語った。