9月1日(日本時間)、米国の宇宙企業スペースXの「ファルコン9」ロケットが、打ち上げに向けた試験中に爆発する事故が発生した。この事故によりロケットは完全に破壊され、ロケットの先端に搭載されていたイスラエルの人工衛星「アモス6」も喪失。さらに発射台も大きな被害を受けた。 9月7日現在、事故の原因や今後の影響については調査中で、はっきりとしたことはまだわかっていない。本連載では、今回の事故の状況を整理、解説するとともに、原因調査や打ち上げ再開までの動きを追っていく。 何が起きたのか 「ファルコン9」ロケットはスペースXが開発した大型ロケットで、2010年から打ち上げが始まった。これまでに28機が打ち上げられており、2015年6月の19号機で失敗した以外は、順調に成功を続けていた。ただし6号機以降では機体やエンジンを大幅に改良したロケットが使われており、さらに20、22号機からは、その改良型にさ