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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (49)

  • 生命の定義をも揺るがす代謝の「ありえない反応」、起源解明に光

    *会員:年間購読、電子版月ぎめ、 日経読者割引サービスをご利用中の方、ならびにWeb無料会員になります。 科学の謎 研究者が悩む99の素朴な疑問 研究によって限りなく真実に近いところまで解明されているものから、まったくわかっていないものまで、「物質と力」「宇宙」「人体」「地球」「生物の世界」「人類の営み」の6ジャンル、99個の研究テーマと解明のプロセスを紹介。 〔全国学校図書館協議会選定図書〕 定価:1,760円(税込)

    生命の定義をも揺るがす代謝の「ありえない反応」、起源解明に光
  • 第2回 あの「エルフ語」はなぜ、どのようにつくられたのか

    信州大学人文学部の伊藤盡教授(英米言語文化)は、広義には「英語の先生」で、英語史、中世英語、北欧語文献学などを専門にしている。もっと詳しく書くと、『指輪物語』のエルフ語の研究者(あるいは、映画『ロード・オブ・ザ・リング』のエルフ語の吹き替え監修者)で、市民向けに「エルフ語講座」を開いてくれたり、「エッダ」として伝えられる北欧神話、バイキングの活動を含む北欧の人々の伝承が今に伝わる「サガ」、北欧の古い文字であるルーン文字で書かれた石碑などにとても詳しい不思議な広がりを持った研究をしている先生だ。 前回、伊藤さんが、幼い頃から「ここではないどこか」に惹かれ、その場所がなぜか北欧であるとまだ幼い頃に直観した話を聞いた。また、意味が分からないただ呪文のような言葉の連なりに惹かれるものがあり、言語と神話をまるまる創造したJ・R・R・トールキンの研究へと進んだ。その言語は「エルフ語」として知られ、神話

    第2回 あの「エルフ語」はなぜ、どのようにつくられたのか
    ja_bra_af_cu
    ja_bra_af_cu 2022/01/12
    “[……]印欧祖語へとさかのぼっていく時に、ペルシャ語も、サンスクリット語も、結局は神話を読むことになります。[……]19世紀から20世紀初頭にかけて言語学者が神話を研究したのは、非常に当たり前のことだった”
  • キツネザルの歌で「リズムパターン」を発見、人間と鳥以外で初

    歌うキツネザルとして知られるインドリの歌で、人間以外の哺乳類で初めて「カテゴリカルリズム」という音楽的なパターンが見つかった。写真は、マダガスカルのアンダジブ・マンタディア国立公園のインドリ。(PHOTOGRAPH BY JASON EDWARDS, NAT GEO IMAGE COLLECTION) マダガスカル島に暮らす歌うキツネザルのインドリ(Indri indri)の研究者らが、数百もの歌を分析した結果、2つの音の長さが一定の間隔になるリズムが使われていることを発見した。これまで、こうしたリズムを駆使して歌うのは人間の他には鳥類だけとされ、人間以外の哺乳類で発見されたのは初めてだ。 「インドリは、歌で意思の疎通をする唯一のキツネザルです」と、イタリア、トリノ大学の霊長類学者キアラ・デ・グレゴリオ氏は言う。氏が筆頭著者を務めた論文は、10月25日付けで学術誌「Current Biol

    キツネザルの歌で「リズムパターン」を発見、人間と鳥以外で初
  • 世界最古の貨幣鋳造所が見つかる、2600年前、中国

    中国、河南省の官荘遺跡から出土した鋤(すき)型の青銅の硬貨「布銭(ふせん)」。中国最古の硬貨で、世界最古の硬貨の可能性もある。(PHOTOGRAPH BY HAO ZHAO) 中国東部の河南省にある官荘遺跡を発掘していた考古学者たちが、世界最古の貨幣鋳造所を発見した。約2600年前、農具である鋤(すき)の形を模した青銅の硬貨「布銭(ふせん)」を量産していたという。8月6日付で学術誌「Antiquity」に論文が発表された。 世界で最初に鋳造貨幣がつくられた場所は、現在のトルコとインドと中国の3カ所のいずれかと考えられている。しかし、はっきりと年代が確認された鋳造所は見つかっていなかった。「現時点で、官荘の鋳造所が、確実に年代を特定できるもっとも古い貨幣鋳造所です」と、中国、鄭州大学の考古学者で、論文の筆頭著者である趙昊(ジャオ・ハオ)氏は話す。 論文によると、城壁と堀を備えた城郭都市の官荘

    世界最古の貨幣鋳造所が見つかる、2600年前、中国
  • ウマとロバが砂漠で井戸掘り、57種の動物たちのオアシスに

    米国ネバダ州のミード湖国立保養地の乾燥した茂みを歩く野生のウマたち。ここは、モハーベ砂漠とソノラ砂漠が重なる場所の近くだ。最新の研究によれば、この2つの砂漠に暮らす野生のウマとロバは、水を利用するために深さ2メートル近い井戸を掘ることができるという。(PHOTOGRAPH BY JUSTIN SULLIVAN) 人類は昔から井戸を掘ってきた。だが地中の水を利用するのは人類だけではない。最新の研究により、野生で暮らすウマとロバも井戸を掘ること、それが動物たちのオアシスになっていることがわかった。 4月30日付の学術誌「Science」に掲載された論文によれば、これらのウマやロバは地下水を利用するため、ひづめで深さ2メートル近い穴を掘り、その穴にアナグマやフクロウなど多様な動物たちが集まってくるという。 家畜だったウマとロバは何百年も前に野生に導入され、米国西部に広く生息している。論文の筆頭著

    ウマとロバが砂漠で井戸掘り、57種の動物たちのオアシスに
    ja_bra_af_cu
    ja_bra_af_cu 2021/06/08
    "生態系エンジニアリングとは、野生動物が周囲の環境を変化させる現象のこと"
  • 刺された人でないとわからない 史上最悪の虫と、刺される場所

    アリバチのメスには翅がない。写真は体長6ミリほどの小さなDasymutilla asteriaで、「ウシ殺し」の異名を持つ数センチの巨大アリバチもいる。刺されたときの痛みは、4点満点のシュミット指数で1〜3に分類されている。(PHOTOGRAPH COURTESY GRAHAM WISE) おかしなことが起きた。ジャスティン・シュミット氏は、そのとき自転車に乗っていた。 「息が切れていたため、空気を吸い込もうと口を開けていたら、ミツバチが口に飛び込んで、舌を刺したのです」。シュミット氏は地面に倒れ込み、苦しんだ。でも、ノートを取り出し「刺されてすぐ不快な痛みに襲われる。内臓にダメージを与える衰弱性の痛みと思われる。約10分間、生きた心地がしない」と記録した。 最悪の虫刺されではなかったが(詳細は後ほど)、その強烈さはシュミット氏を驚かせるものだった。同時に驚くべきは、米アリゾナ大学の昆虫学

    刺された人でないとわからない 史上最悪の虫と、刺される場所
  • 人間の足が続々漂着「セイリッシュ海の謎」、科学で解明

    カナダ西海岸のセイリッシュ海。バンクーバー島と北米大陸に挟まれた内海だ。(PHOTOGRAPHER JOHN ZADA, ALAMY STOCK PHOTO) 2007年8月20日、カナダ、ブリティッシュコロンビア州ジェデディア島の浜辺で、男物のジョギングシューズが片方だけ落ちているのを、12歳の少女が見つけた。の中には下が、そしてその中には、人間の足が入っていた。 それから6日後、近くのガブリオラ島で海辺のハイキングを楽しんでいたカップルが、黒と白のスニーカーを発見した。その中にも、やはり腐敗した足が入っていた。ジェデディア島で発見されたと同じサイズだったが、2つが同一人物のものでないことは明らかだった。発見された足は、どちらも右足だったのだ。 通報を受けた警察は、あぜんとした。「ほぼ同時期に2人の人間の足が発見されるなんて、怪しすぎます。1個見つかるだけでも100万分の1の確率に

    人間の足が続々漂着「セイリッシュ海の謎」、科学で解明
  • 古代の歯石から判明、聖書に登場するペリシテ人の食事はアジアン

    古代メギドの市場の想像図。交易商の店先には、地中海東部全域で育つ小麦、キビ、ナツメヤシのほか、南アジアで採れるゴマ油の入ったビンや、ターメリックが盛られた器が並ぶ。(ILLUSTRATION BY NIKOLA NEVENOV) 新約聖書にある東方の三賢者の物語は、古代の中東において長距離貿易が盛んだったことを示している。このことは学者の間でも定説となっており、ローマ時代には、アラビア海やそれよりも東の地域から、めずらしい油や樹脂が地中海一帯に持ち込まれていた。 そして今回、学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に掲載された新たな研究で、現在のイスラエルがある土地に住んでいた人々は、アジア産の果物やスパイスを3500年も前から口にしていたことがわかった。(参考記事:「ダビデの敵ゴリアテも、ペリシテ人のルーツを解明」) 研究では、青銅器時代中期から鉄器時代初期(紀元前1500年~110

    古代の歯石から判明、聖書に登場するペリシテ人の食事はアジアン
  • 犬は褒め言葉を人間に似た方法で理解している

    1万年の間、人間のそばで進化してきたイヌたちは、私たちの情動を読み取る能力を持つようになった。(PHOTOGRAPH BY MARK THIESSEN, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 「いい子だね!」と明るく高い声で言われると、イヌはうれしそうに尻尾を振るものだ。イヌを飼っている人なら誰でも知っている。 しかし、科学者たちは不思議に思った。褒め言葉を聞いたイヌの脳では、何が起こっているのだろう? ヒトの場合と同じように、音情報を階層的に処理しているのだろうか? ヒトが称賛の言葉を耳にしたときにはまず、脳の原始的な部位である皮質下の聴覚野がイントネーション(抑揚や音調)に反応する。音声言語がもつ、感情面に働きかける力だ。その後、進化的により新しい大脳皮質の聴覚野が反応し、言葉の意味をとらえようとする。こちらは後天的な学習が必要なものだ。 ハンガリー、エトベシュ・ロラーン

    犬は褒め言葉を人間に似た方法で理解している
  • 第6回 「正常色覚」が本当に有利なのか | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    「3色型の有利性がどれくらいのものなのか、当にあるのかということも含めて調べましょうということで、何をしたかといいますと、まず、果実や葉っぱの反射率を測定して、色を数値化する作業をしました。同時に降り注ぐ太陽の光の波長測定をすれば、サルのオプシンの吸収波長はわかっているので、そのサルにとってその色がどんなふうに数値化できるかといえるわけです。2004年から2005年にかけて、博士課程の学生だった平松千尋さん(現・九州大学助教)が、25頭の群れを8カ月見続けて得たデータです。こういった研究を練り上げるのは、平松さんとアマンダ・メリンさんという当時のカルガリー大学の学生さん(現アシスタント・プロフェッサー)が相談して決めました。それで、2人の共同研究でどんどん面白いことがわかってきたんです」 サルのオプシンがどの波長を見やすいかがわかっているので、果実や葉っぱが反射する光の波長を測定すれば、

    第6回 「正常色覚」が本当に有利なのか | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
    ja_bra_af_cu
    ja_bra_af_cu 2020/05/22
    "「2色型や明確な変異3色型」というのは、今の医学の言葉では「色覚異常」とされる。しかし河村さんの研究の上に立って見渡すと、実はヒトの集団が持っているのは「異常」ではなく、「多型」なのだ"
  • アフリカ人にもネアンデルタール人DNA、定説覆す

    幅広いアフリカ人集団にネアンデルタール人由来のDNAがあることが明らかになり、これまでに調べられたすべての現代人集団で、過去にネアンデルタール人との交雑が起きていた痕跡が見つかった。今回の研究は、人類の歴史の複雑さとともに、共通の歴史の存在を強調する。(PHOTOGRAPH BY JOE MCNALLY, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 約6万年前、現生人類(ホモ・サピエンス)がアフリカからの大移動を始め、世界のすみずみに散らばっていった。彼らは行く先々で、自分たちと異なる人類と出会った。 たとえば、ネアンデルタール人はヨーロッパと中東に広がっていた。ネアンデルタール人と近縁のデニソワ人はアジアに広がっていた。現生人類は、これらのグループと出会うたびに交雑したようだ。(参考記事:「人類3種が数万年も共存、デニソワ人研究で判明」) この交雑を示す証拠は、多くの現代人の遺伝

    アフリカ人にもネアンデルタール人DNA、定説覆す
  • 地球が「臨界点」超える危険性、気候科学者が警鐘

    海とサンゴは気候変動による激しいストレスにさらされていて、すでに回復が不可能になるレベルのダメージを受けている可能性がある。(PHOTOGRAPH BY ALEXIS ROSENFELD, GETTY IMAGES) 地球は緊急事態にあると、気候科学者らが警鐘を鳴らしている。複数の地球システムが連鎖的に「臨界点」を超えることで、地球全体が後戻りできなくなる可能性があるという。 これは「文明の存亡の危機」だと英エクセター大学の気候科学者ティム・レントン氏らは11月28日付けで学術誌「Nature」に寄せた論説に書いている。 地球システムが崩壊すれば、世界は「ホットハウス・アース(温室地球)」状態になりかねない。つまり、気温は5℃上昇し、海面は6〜9m上昇し、サンゴ礁とアマゾンの熱帯雨林は完全に失われ、地球上のほとんどの場所が居住不可能になる世界だ。 「臨界点はずっと先のことだろうと思われてき

    地球が「臨界点」超える危険性、気候科学者が警鐘
  • ジュラ紀の生態系崩壊、原因は地球の極移動、新研究

    中国北部のジュンガル盆地で調査を行う科学者たち。中国各地の岩石記録から、1億6500万年前から1億5500万年までの間に劇的な気候変動があったことがわかっている。(PHOTOGRAPH BY IRA BLOCK, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 最初は気候変動による絶滅だと思われていた。今から1億6000万年以上前のジュラ紀、現在の中国東北部にあたる地域の涼しくて雨の多い森林では、奇妙な動物たちが地を這い、泳ぎ、空を飛んでいた。ところがその後、地質学的には一瞬とも言えるような短い期間に気温が上昇し、大地は干からびていった。水は失われ、生命も失われた。研究者たちは、このとき生態系が崩壊した原因を特定しようと奮闘してきたが、答えは見つかっていなかった。 地質学の専門誌『Geology』に10月15日付けで発表された新しい論文で、変化したのは気候ではなく、この土地の地理的な位

    ジュラ紀の生態系崩壊、原因は地球の極移動、新研究
  • 伝染性のがん、世界各地のムール貝で見つかる

    カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー島の海岸に生息するキタノムラサキイガイ(Mytilus trossulus)は、2種類の伝染性がんに感染する可能性がある。(PHOTOGRAPH BY CHERYL-SAMANTHA OWEN) はるか昔、北半球のどこかで、ムール貝の仲間であるキタノムラサキイガイ(Mytilus trossulus)が、白血病に似たがんにかかった。たった一つの細胞の変異から始まったがんは、増殖を繰り返し、貝類の血液にあたる血リンパに乗って体中に広がった。 ここで意外なことが起こった。どういうわけか、がんが水を伝って他のキタノムラサキイガイに感染したのだ。新たな宿主の中でさらに増殖を繰り返したがん細胞は、次々と他の貝へ感染していった。 さらに不思議なことに、がんの広がりはキタノムラサキイガイにとどまらなかった。フランスなどに生息するヨーロッパイガイ(Mytil

    伝染性のがん、世界各地のムール貝で見つかる
  • 星間物質は3万度超、ボイジャー2号が初の直接観測

    太陽圏の外に出たNASAのボイジャー1号と2号の位置を示したイラスト。太陽圏と星間空間の境界面である「ヘリオポーズ」は、冥王星の軌道を越えたはるか先にある。(ILLUSTRATION BY NASA/JPL-CALTECH) 2018年11月、地球から遠く離れた宇宙の暗闇で、NASAの宇宙探査機ボイジャー2号が探査の大きな節目を迎えた。私たちの太陽圏を脱して、星間空間に到達したのだ。太陽圏の外に出た探査機は、ボイジャー1号に続いて2機目となる。 その1周年を目前に控えた11月4日、学術誌「Nature Astronomy」に5の論文が掲載された。これは、太陽圏と星間空間の境界付近のプラズマを直接観測した初めての報告だ。プラズマは電気を帯びた粒子で、太陽風はその流れである。また、1977年に打ち上げられたボイジャー2号は、いずれも巨大な氷の惑星である天王星と海王星に接近した唯一の探査機でも

    星間物質は3万度超、ボイジャー2号が初の直接観測
  • 凍結ミイラ「アイスマン」壮絶な最期の旅路を解明

    1991年、エッツィ(アイスマン)のミイラ化した遺体を調べる登山家のラインホルト・メスナー氏(右)と仲間。(PHOTOGRAPH BY PAUL HANNY, GAMMA-RAPHO/GETTY) アルプスの氷河で見つかり、「エッツィ」の愛称で知られる有名な男性のミイラ「アイスマン」。負傷し、おそらく追われていたアイスマンは、アルプスの高山で、背中を矢で射られて死亡した。(参考記事:「アイスマンをめぐる5つの意外な事実」) それから約5300年、考古学者たちは今も、彼の死の謎を解明しようと取り組んでいる。このほどアイスマンの発見現場から採取されたコケの分析が行われ、最後の登山の詳細が明らかになった。論文は2019年10月30日付けで学術誌「PLOS ONE」に発表された。 これまでにわかっていること エッツィは1991年、エッツタール・アルプスを歩いていたハイカーが、イタリアとオーストリア

    凍結ミイラ「アイスマン」壮絶な最期の旅路を解明
  • 「本当のグリム童話」はなぜ残酷で恐ろしいのか

    晩年のグリム兄弟、ヤーコプ・グリムとヴィルヘルム・グリム。立っているのがヤーコプ。1850年頃に撮影された銀板写真。(PHOTOGRAPH BY AKG/ALBUM) 民話の発祥は、人類の文明そのものと同じくらい古い。長い時を経て、語り継がれたものと書き記されたものを織りまぜ、人々がそれぞれに紡いできた細部の異なる物語。それが民話だ。 例えばシンデレラの物語は、古代中国や古代エジプトにもある。だが、話の細部は、各地の文化によって変わる。ガラスのはエジプトでは赤い革製で、カボチャの馬車は西インド諸島ではパンノキの乗り物だ。「召使いのように扱われていた娘が王子様と結ばれる」現代版に慣れ親しんだ人々にとって、ヤーコプとヴィルヘルムのグリム兄弟が1812年に出版した民話集のシンデレラは、衝撃的かもしれない。(参考記事:「当はおぞましいアラジン、映画と原作どう違う?」) グリム版では、ヒロインは

    「本当のグリム童話」はなぜ残酷で恐ろしいのか
  • 「アフリカ以外で最古の現生人類発見」に異論百出

    これら2つの化石は、わずか数センチしか離れていない場所で発見された。しかし、両者の年代には大きな開きがある。ネアンデルタール人(左)の方は17万年前、現生人類は21万年前と測定されている。(COMPOSITE IMAGE COURTESY OF KATERINA HARVATI, EBERHARD KARLS UNIVERSITY OF TÜBINGEN) 先日、ギリシャ南部の洞窟で見つかった頭骨が、21万年以上前の現生人類(ホモ・サピエンス)のものであるとする論文が発表されて話題になった。アフリカ大陸以外で発見されたものとしては、最古の骨だ。この論文は7月10日付で学術誌「ネイチャー」に掲載された。 これがもし確実なら、現代人と解剖学的に同じ人々が、最初にアフリカを出た経緯を解明する手がかりになるだろう。しかし、新たな証拠の信頼性に疑問を持つ専門家もいる。 「この頭骨がサピエンスの系統に

    「アフリカ以外で最古の現生人類発見」に異論百出
  • 第6回 なぜ薬物使用疑惑をスクープにしてはいけないのか

    覚せい剤をはじめ、違法な薬物の事件報道が時おり世間を騒がせる一方で、薬物依存症は治療が必要な病気でもある。それはギャンブル依存症などでも変わらない。では、依存症はどんな病気で、どんな人がなりやすく、どうやって治すのだろうか。日における薬物依存症の治療と研究のパイオニアである松俊彦先生の研究室に行ってみた!(文=川端裕人、写真=内海裕之)

    第6回 なぜ薬物使用疑惑をスクープにしてはいけないのか
    ja_bra_af_cu
    ja_bra_af_cu 2019/03/13
    イメージカットの注射器や白い粉を見るとせっかく治療している存症者でも欲求のスイッチが入ってしまう。"著名人が捕まる報道でメディアが騒ぐときに、私の外来の患者さんたち、ばたばたと再使用しちゃってる"
  • カラスの知能、数手先を考え行動 最新研究で判明

    道具作りの名人カレドニアガラスは、数段階の計画を立てることもできる。(PHOTOGRAPH BY VINCENT J. MUSI, NAT GEO IMAGE COLLECTION) カラスの一種であるカレドニアガラスが、3工程もの計画を立て、道具を使って餌を手に入れる能力をもつことが、新たな研究で判明した。これまで動物には未来を想像し、計画を立てて行動する知能は備わっていないとされてきた。 「チェスをする人間のようです」と、研究を指揮したニュージーランド、オークランド大学のアレックス・テイラー氏は話す。研究成果は、2019年2月7日付けの学術誌「Current Biology」に発表された。 カレドニアガラスは、オーストラリアの東の島々に生息するカラス科の鳥で、道具を作ることで知られている。小枝を加工して槍や釣り針を作り、それを使って獲物の幼虫をとる。ほかに、石を使って餌をとる研究例もあ

    カラスの知能、数手先を考え行動 最新研究で判明