海水を堀に引き込んだ日本三大水城の一つ、国史跡・高松城跡(高松市)の堀で、魚の餌付けを始めてから、放流したり、瀬戸内海から迷い込んだりしたマダイがすくすくと育っている。 体長50センチを超える大物が姿を見せることもあり、観光客の人気を集めている。堀ではマダイのほか、ヒラメやクサフグなど18種が確認されており、城跡を管理する高松市立玉藻公園管理事務所は「これだけの海の生き物に出会える城は高松城だけ。〈堀の水族館〉に足を運んで」とPRしている。 同公園管理事務所は2002年から数年おきに、マダイを堀に放流。現在、内堀には100匹以上が生息しているとみられる。07年3月から「大願(たいがん)成就」の「大願」と「タイ」をかけ、餌を与えると願いがかなうとする「餌やり体験」を観光客向けに始め、餌付け用の固形飼料(30グラム)を50円で販売している。 マダイは観光客に慣れ、堀の近くで手をたたくと、餌を求