警察官だと名乗らずに職務質問され、不審者と勘違いして逃げる際に転倒、ショックで精神疾患の後遺症が残ったなどとして、堺市の女性が府に約1200万円の国家賠償を求めた訴訟の控訴審判決が26日、大阪高裁であった。 三浦潤裁判長は、「名乗らないまま女性の腕をつかんでおり違法」として、女性の請求を退けた1審・大阪地裁判決を変更、府に約300万円の支払いを命じた。 判決によると、女性は2007年6月、ミニバイクを運転し、大阪市天王寺区の信号で停車した際、職務質問しようとした府警南署「ミナミ特別警察隊」所属の警察官に腕をつかまれた。警察官は私服だったため不審者と思い、逃げようとして転倒。約2週間のけがをしたほか、持病の精神疾患が悪化した。 1審判決(昨年10月)は、「腕をつかむ前に警察手帳を示し、『警察です』と呼びかけていた」としたが、三浦裁判長は、「警察官は(ミニバイクのナンバープレートが曲がっていた