ラテン碑文を用いてローマ史研究をしている大清水裕のブログです。 研究内容、旅先の情報などを、気が向いたときに載せていきます。 トゥールーズと一緒にカルカッソンヌにも行ってきたので、その報告です。トゥールーズだけでも十分きれいな町なのですが、近くまで行くことだし、折角だから見ておこう、と。正確にいえば、私以外のメンバーにとっては、こちらの方がメインだったものと思われます(苦笑)。カルカッソンヌって中世都市でしょ、と思われるかもしれませんが、それだけではありません。古代にもきちんと都市があったのです。しかも植民市(colonia)。アウグストゥスの時期に退役兵が入植したらしく、周辺で見つかったいくつかの碑文からColonia Iulia Carcasonisという名前が分かっているそうです。それに、プリニウスの『博物誌』のリストにも、oppidumとして出てくるとか。この辺の話はすべて、H.