昨年末から読み進めていた『カラマーゾフの兄弟/ドストエフスキー、原卓也訳/新潮文庫』、ようやく読了。やればできるもんだ。これでぼくも「『カラマーゾフの兄弟』を読破したことのある人」の仲間入りができた。『カラ兄』ってこんなに面白い小説だったんだ。 『カラ兄』を読んでみたいと思っている人は大勢いるに違いない。たとえば、光文社の新訳文庫が全5巻累計で100万部を越えたそうだから。ところがこの光文社文庫でみると、第1巻に対する第5巻の部数比、すなわち最後までたどり着いた人は多く見積もって50.8%なのだ。購入だけで半数の人が脱落していることになる。惜しい。それほど『カラ兄』はハードルの高い小説なのだろう。 そこで、身の程知らずも甚だしいが、完読した文学素人が『カラ兄』を楽に面白く最後まで読む方法を提案してみる。私はこの方法で『カラ兄』読破に成功した。 なぜ『カラ兄』を読むのか まずはじめに、なぜ『