いくら安倍晋三首相が「汚染水の影響は完全にブロックしている」と強調しようと、今も海に高濃度汚染水が漏れ続けている。護岸近くに無数の太い鋼管を打ち込んで壁を造り、漏れを止めようとする作業が続く。写真中央を1~4号機の取水口に沿って逆L字形に延びるのが、その遮水壁だ。 上空を飛ぶのは、八月にボルト締め型のタンクから汚染水漏れが発覚して以来、三カ月半ぶりだ。その間にも、敷地南側にあった野球場は消え、タンクの増設用地へと姿を変えていた。耐久性の高い溶接型タンクに切り替えるため、作業員がコンクリートの基礎を造っていた。北側でも森の伐採が進み、汚染したがれきなどの一大集積場と化しつつあった。