地球温暖化による海水温の上昇が、ギンザケやワカメの養殖に影響を与えています。漁業関係者は、養殖の方法を変えたり、品種を改良したりして海の変化に対応しようとしています。 岩手県遠野市。山あいにある直径20メートルのいけすで育てられているのは、1万2000匹のギンザケです。飼育しているのは宮城県石巻市の養殖会社、大丸カイエイ。一般的なギンザケの養殖は海で行われますが、こちらの会社では、沢から水を引き陸上のいけすで養殖しています。 大丸カイエイ大森博行社長「陸上養殖は、海面養殖と違い水温の大きな変化が少なく、夏場の高水温もなく、冬場の低水温もなく、魚にとって生育するのに適した温度帯で飼育できるというメリットがあります」 沢から水を引いたいけすでギンザケを陸上養殖 ギンザケは16度前後の水温を好み、21度を超える高水温では生育に適さないとされています。これまで海での養殖は、海水温が下がる10月中旬