音楽の天才の稀有なアコギ・ワークを堪能 自らの声とあらゆる楽器を自在に操る音楽の天才ジェイコブ・コリアー。3年前の恵比寿ガーデンホールのライブを体験した筆者にとって、今回の来日公演は絶対見逃せないものだった。ドラム、ベース、ピアノ、シンセ、そして、アコースティック・ギターとさまざまな楽器をとっかえひっかえしながら、ステージを縦横無尽に走り回り、オーディエンスとハーモニーを共有し会場を一体にする彼のライブ・パフォーマンスは唯一無二のものだからだ。 今回のバンドはロビン・マラーキー(b)、クリスチャン・ユーマン(d)、ブライン・ブリスカ(key)、エミリー・エルバート(g/vo)、アリタ・モーゼス(vo)という布陣。すでにヨーロッパなどで行なわれているワールド・ツアーのライブ映像などで、全員個性的で凄腕なのが伝わってくる。 幕が開くや否やジェイコブはステージを駆け回り、さまざまな楽器を担当して