事件から2週間が経って… 座間事件発覚から2週間が過ぎたいま、被害者の身元がすべて明らかになった。そして、それまで「女性8人、男性1人」と普通名詞でしか報じられることのなかった被害者が、固有名詞に変わった。 当然のことではあるが、被害者1人ひとりには、名前があり、顔があって、家族や友人がいて、仕事をしたり、学校に通ったりしており、それぞれの人生を歩んでいたことが、具体的に伝えられた。 あらためてこの事件が、かけがえのない人々の人生を無残にも断ち切った憎むべきものであることが、リアルに胸に迫ってくる。 一方、容疑者は依然として、事件の核心については供述をしていないようである。また、一見自分に不利だと思われることをペラペラと話したかと思うと、前言を翻したり、「よく覚えていない」とあいまいな供述に終始したりしている。 しかし、われわれが事件のさまざまな情報を得るのは、メディアを通してである。この