ダッカ、ニース、ミュンヘン…「過激な通り魔」を安易に「ISのテロ」と認定することほど危険なことはない それこそが彼らの狙いだ 文/末近浩太(立命館大学教授) ニースの事件が示す「二つの分かれ道」 南仏ニースで起こった大量殺戮事件は、フランスだけでなく、欧州全土に大きな衝撃を与えた。死者84名、負傷者300名以上。そのなかには、多くの子どもも含まれていたという。 凶器となった19トントラックが荒れ狂い、蛇のように群衆へと突入した瞬間から今日まで、「生きたい」「生きて欲しい」と切に願う人びとのドラマが続いている。筆者が今いるロンドンの新聞各紙でも、この事件をめぐる人びとの怒り、悲しみ、戸惑いが連日大きく報じられている。 この大量殺戮事件がかくも衝撃的であったのは、甚大な被害だけでなく、トラックによる轢殺という“古くて新しい”方法が用いられたからであった。 つまり、ニースの事件は、「テロ」が「い
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