時代をつくった「社会学者」 皆様は、論壇において一時代を築いた「社会学者」と聞くと誰を想像するでしょうか。 私の文章を読んでいる方なら、恐らく少なくない人が「宮台真司」と答えるかと思います。 宮台は、1990年代にいわゆる「ブルセラ論争」から1995年のオウム真理教事件、1997年の「酒鬼薔薇聖斗」事件、そして1998年の栃木県の教師刺殺事件など、そのときどきに手を変え品を変え、若い世代の「問題行動」を採り上げて、「いまの社会はこうだ」というものを提示してきました。 あるいは、若者の労働問題に関心のある人なら、私も名を連ねている『「ニート」って言うな!』(光文社新書、2006年)の著者のひとりである「本田由紀」、フェミニズムなら「上野千鶴子」、もしくは2010年代以降「若者代表」として売り出した「古市憲寿」などを挙げる人もいると思います。 「パラサイト・シングル」「希望格差」「婚活」 とこ