福島に100年続くエンターテインメントを築く【後編】---佐藤健太(NPO法人ふくしま新文化創造委員会代表理事・福島県飯舘村) 【前編はこちら】 福島に"祭り"を創る、そして揺るぎないシビックプライドを形成していく 2013年11月。佐藤氏は福島公会堂で鳴りやまない拍手を聞いていた。 自身がプロデューサーを務めるパフォーマンス集団「ロメオパラディッソ」の旗揚げ公演。昼夜2回の公演、福島市公会堂に集まった1400名が熱狂し、泣いていた。 「福島にもこんなに格好いいお兄ちゃんたちがいたんだんだ」。小さな女の子が一緒に来た母親に興奮さめやらぬ口調で話していた。「パワーもらった。なんかやりたくなりました」。若い男性が言った。怒ったような顔に真っ赤な目で、ずっと下を向き、席に座ったままの老人もいた。 「ロメオ」は、ローカル・メンズ・オーガニゼーションの略。全国各地から、福島に熱い想いを持つ男たち30