京都大学とスイス・チューリッヒ大学の共同研究グループは、ヒトの直立二足歩行の起源を明らかにした。従来は、チンパンジーやゴリラの行う「ナックルウォーク」と同じものをヒトとチンパンジーとゴリラの共通祖先が起こっていたのがヒトの歩行の起源と考えられていたが、今回の研究で、実はそれが誤りであり、ヒト、チンパンジー、ゴリラの歩行能力は、それぞれ別個に進化したものであることが分かったという。 【こちらも】人類が地上に降りた理由、京大が新仮説を発表 チンパンジーやゴリラはヒトに最も近い「類人猿」と呼ばれる仲間である。ヒトとかれらが分かれたのは約1,000万年前であると考えられている。さて、ヒトの種としての大きな特徴の一つに、直立二足歩行がある。 ヒトの直立二足歩行はどのような進化経緯を辿ったのだろうか。有力な仮説の一つに「ナックル歩行仮説」があった。類人猿は、いわゆる普通のサル(ニホンザルなど)とは異な