千葉工業大学の亀田豊准教授らは、北海道釧路市と沖縄市の水道水からマイクロプラスチックを検出した。国内で正式発表された検出例は、おそらくこれが初めてだ。マイクロプラスチックは生態系や個人にどんな影響を与えるのだろうか。(編集委員・栗岡理子) 水道水1立法メートルをろ過してフィルター上に集めた写真。繊維状のマイクロプラスチックがたくさん見える(亀田豊准教授提供)■北海道と沖縄の水道水からPET樹脂を検出 これまで海外の水道水からのマイクロプラスチック検出報告はいくつかあったが、その精度には疑問の声も多かった。 しかし、今回発表された釧路と沖縄の水道水中のマイクロプラスチック検出結果は、自動の分析機器(顕微FTIR)による20マイクロメートル以上の調査で、精度は高い。日本の水道水中のマイクロプラスチックの存在実態が、ようやく明らかになった。 マイクロプラスチックとは、5ミリメートル以下の微小なプ