要点 伝導率が世界最高の固体電解質の超リチウムイオン伝導体を開発。 開発した材料を用いて電極面積あたりの容量が現行の1.8倍の厚膜正極を作製し、優れた電池特性を実証。 開発した厚膜正極と次世代電池材料として注目されているリチウム金属負極を利用して、大容量・大電流特性を示す全固体電池を実現。 概要 東京工業大学 科学技術創成研究院 全固体電池研究センターの堀智特任准教授、菅野了次特命教授、高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所の齊藤高志特別准教授、東京大学 生産技術研究所の溝口照康教授らの研究グループは、伝導率が世界最高の固体電解質の超リチウム(Li)イオン伝導体[用語1]を開発した。従来、全固体電池の固体電解質の伝導率が低いと正極の厚みを増して、容量を増やすことが困難であったが、新しい電解質を応用することにより1 mm膜厚の正極を開発し、全固体電池[用語2]の特性を飛躍的に向上させ