戦術核兵器の使用を想定した演習のため、整備されるTu22M3戦略爆撃機。ロシア国防省が5月21日、画像を提供した(AP=共同) ウクライナへの侵攻を続けるロシアの核兵器使用への懸念が再び、高まっている。5月には戦術核使用を想定した演習を実施、ウクライナを支援する欧米へのけん制を強めたが、米国はロシアの核使用に対し、どのような報復策を想定しているのだろうか。検証した。(共同通信=太田清) ▽反発 ロシア国防省は5月21日、侵攻の拠点となっている南部軍管区で演習の第1段階を開始したと発表した。 演習では核弾頭搭載可能な弾道ミサイル「イスカンデル」を運用する部隊が「特殊弾薬」を装備して移動する訓練や、空軍部隊が極超音速ミサイル「キンジャル」に「特殊弾頭」を装備して出撃する訓練を実施。軍が発表した「特殊弾薬」「特殊弾頭」は、戦術核を意味する可能性がある。 6月10日にはロシアの同盟国であるベラルー