被爆二世、独学で音楽を学んだ全聾の天才作曲家と謳われた佐村河内守氏のほぼ全作品が、実際には桐朋学園大学の講師を勤める現代音楽作曲家・新垣隆氏の手になるものだった、という衝撃的な事件が世間を賑わせている。これに関連して、少し自分の思うところを書いておきたい。 メディアや音楽出版社のあり方、またはポリティカル・コレクトネスについての議論はほかに譲るとして、音楽そのものについての話になる。今回の事件はかなり根源的な問題まで浮き彫りにした、というのがもっぱらの認識のようだ。人は音楽にいったい何を聴き、何を根拠に評価しているのかということ。また純粋に音楽を聴くのはいかに難しいかということ。そんな問題についてだ。ここで私は、純粋に音楽を聴くことなど不可能であるのは当然として、そんなことを目指す必要さえない、という主張を述べたいと思う。 私が初めて佐村河内氏の名前を知ったのは昨年、おそらく例のNHKスペ
遠目に見ると写真と見間違えてしまいそうな機関車の車輪やピストンの質感。または線路の砂利の一粒一粒-。こんな鉄道画を描いて注目されている埼玉県日高市に住む福島尚(ひさし)さん(44)。驚くほどのリアルさにもかかわらず、一切、下書きをせず、記憶のままに描いていくのが最大の特徴だ。生まれつきの知的障害(自閉症)を持ちながら、その才能が今、開花している。(さいたま総局 安岡一成) 日高市の住宅街にある福島さんの自宅。アトリエで絵筆を握り、黙々とキャンバスに向かう尚さんの姿があった。昼間は施設に通い、缶や古紙のリサイクルの作業に精を出し、戻ったら寝るまでアクリル画や水彩画を描いている。 そのかたわらに座り、優しく見守る父の清さん(71)。母のキヨさん(70)もコーヒーとロールケーキをそっと差し入れ、柔らかなまなざしを向ける。幸せな家庭の温かな雰囲気の中で、清さんに話を聞いた。 ■ ■ ■ 生まれてす
月岡 芳年(つきおか よしとし、天保10年3月17日〈1839年4月30日〉- 明治25年〈1892年〉6月9日)は、幕末から明治中期にかけて活動した浮世絵師。 姓は吉岡(よしおか)、後に月岡。本名は月岡 米次郎(つきおか よねじろう)。画号は、一魁斎 芳年(いっかいさい よしとし)、魁斎(かいさい)、玉桜楼(ぎょくおうろう)、咀華亭(そかてい)、子英(しえい)。最後は大蘇 芳年(たいそ よしとし)を用いた。 河鍋暁斎、落合芳幾、歌川芳藤らは歌川国芳に師事した兄弟弟子の関係にあり、特に落合芳幾は競作もした好敵手であった。また、多くの浮世絵師や日本画家とその他の画家が、芳年門下もしくは彼の画系に名を連ねている(後述)。 歴史絵、美人画、役者絵、風俗画、古典画、合戦絵など多種多様な浮世絵を手がけ、各分野において独特の画風を見せる絵師である。多数の作品があるなかで決して多いとは言えない点数であり
幕末から明治にかけて活躍した月岡芳年(読み:つきおかよしとし)。彼が晩年に描いた連作 『月百姿』。歴史の有名なシーンと月を絡めたりした作品なのですが、その構図センスと自由自在な表現力はまるで古さを感じさせません。 圧倒的な浮遊感!牛若丸@五条橋 『五条橋の月』(1888年) 月岡芳年 独特のポーズで軽やかに舞う牛若丸こと源義経。その背後で光る月。場所は五条橋。弁慶との出会いの場所です。 孫悟空と月のウサギ 『玉兎 孫悟空』(1886年) 月岡芳年 月の宮殿から逃げ出した妖魔と孫悟空の戦い。怪物化していた妖魔を孫悟空は見事撃退。元の月のウサギに戻され、逃げ帰っているところです。 風に舞う手紙 『月のものくるひ 文ひろけ』(1889年) 月岡芳年 豊臣秀吉の女中・おちよ。ある日受け取った手紙で恋人の死を知ります。おちよは悲しみのあまり気が触れてしまい、その手紙を身体に巻き付けたりしながら、死ぬ
生活の中で用いられる器や衣服、道具に美を求める工芸。日本では古くから、陶芸・染織・漆芸・金工・木竹工・人形などの工芸が発達し、その芸術性は今日においても高く評価されています。 「人間国宝」(重要無形文化財の保持者)は、現代にも続く伝統の「わざ」の継承者であると同時に、日本が誇る工芸の発展に尽くし、日本工芸史に残る作品を生み出してきた功労者といえるでしょう。この展覧会では、国宝・重要文化財など歴史的に評価されてきた古典的な工芸と、現代の人間国宝の作品を一堂に集め、日本が誇る工芸の「わざ」の美をご覧いただきます。 本展は、歴代人間国宝104人の名品を「古典への畏敬と挑戦」、「現代を生きる工芸を目指して」、「広がる伝統の可能性」という3つのテーマで紹介します。さらに、国宝や重要文化財を含む古美術の名品を向き合わせて展示するコーナーも設けました。伝統と現代とのつながりを見る、これまでにない画期的な
公募美術展「日展」の洋画分野で、主要会派の入選候補者が審査前に、応募作品の写真とともに現金や商品券を他会派の審査員に送っていたことが朝日新聞の調べでわかった。主要会派間で入選候補者を事前に推薦しあう慣行があり、金品は入選に向けて便宜を図ってもらう謝礼とみられる。 洋画の審査員は17人で主要7会派…
<WEB連載>和田彩花の「乙女の絵画案内」は、人気アイドルグループ 「スマイレージ」 の リーダー和田彩花が、大好きなアートについて思う存分語る、画期的な美術論です。 ◆◇◇ 著者プロフィール ◇◇◆ 和田彩花 (わだ・あやか) ・1994年8月1日生/A型/群馬県出身 ハロー!プロジェクトのグループ「スマイレージ」のリーダー。 2009年、スマイレージの結成メンバーに選ばれ、2010年5月『夢見る 15歳』でメジャーデビュー。同年の「第52回輝く!日本レコード大賞」最優秀新人賞を受賞。近年では、SATOYAMA movementより誕生した鞘師里保(モーニング娘。)との音楽ユニット「ピーベリー」としても活動中。高校1年生のころから西洋絵画に興味をもちはじめ、その後、専門的にも学んでいる。 スマイレージ公式サイト 和田彩花 公式ブログ GREE 和田彩花オフィシャルブログ「あや著」
【沢伸也、田内康介】日本美術界で権威のある日展の「書」で、有力会派に入選数を事前に割り振る不正が行われたことが朝日新聞の調べで分かった。毎年1万人以上が応募する国内最大の公募美術展への信頼が揺らぐのは必至だ。 日展には日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書の5科がある。1万円を払えば誰でも応募でき、入選すれば展示される。今年度は11月1日から国立新美術館(東京・六本木)で開催される。1万3919点の応募があり、7割が書だ。 書には漢字、かな、調和体、篆刻(てんこく)の4部門がある。朝日新聞は、石材などに文字を彫る「篆刻」の2009年度の審査を巡り、当時の篆刻担当の審査員が有力会派幹部に送った会派別入選数の配分表と、手紙を入手した。配分表には有力8会派ごとの応募数と入選数が直筆で記され、過去5年分の会派別の応募数と入選数の一覧も添えられていた。 手紙は審査員が入選者公表前の10月15日に書いたもの
国内最大の公募美術展である日展の「書」の審査が「派閥の論理」でゆがめられていた。会派幹部の証言からは、入選数を会派ごとに割り振る慣行が続いていたことがうかがえる。
実際には存在しない想像上の国の「架空紙幣」を個人的に作っているという人がいるらしい。 「架空の地図だとか架空の路線図というのは聞いたことあるけれど、架空の紙幣というのはあれじゃないの、子供銀行券みたいなものでしょう?」とお思いの方も多いかも知れない。 でも、「架空紙幣」はそんな子供だましのおもちゃではなかった。
サービス終了のお知らせ NAVERまとめは2020年9月30日をもちましてサービス終了いたしました。 約11年間、NAVERまとめをご利用・ご愛顧いただき誠にありがとうございました。
~本当のJapan Cool の世界 イセ文化基金東京ギャラリーにて開催中! 2010年10月18日(月)~11月1日(月) 会場:東京都港区新橋5-14-10新橋スクエアビル3F 電話:03-6402-5333 詳細はhttp://www.ise-art.co.jp/ 鯉江 良二 展 http://www.ise-art.co.jp/image/exhibition.pdf 2010年6月15日(火)~6月23日(水) ※月曜休館 開館時間/午前10時~午後6時(入館は5時30分まで) 入館料/無料 会場/損保ジャパン東郷青児美術館【1Fギャラリー】 〒160-8338 東京都新宿区西新宿1-26-1 損保ジャパン本社ビル 主催:イセ文化基金 ISE Cultural Foundation 協力:株式会社アイエスイーアート ISE ART
会場に入ってすぐのところに、「無題XII、No.1」が掛けられている。本の1ページを複写して思いっきり引き伸ばした巨大な作品。極端に拡大することで何かを感じさせる表現だと思って解説を読めば、これが「実在しない本」だとわかる。 ある未完の小説から抜き出した文を勝手につなぎ、活字に組んで印刷したものを撮影したという。おそろしく手間暇を掛けて作り出された虚構なのだ。「アートは現実をそのまま映し出すべきではない」という作家の言葉が響いてくる。 アンドレアス・グルスキーは、ドイツの現代写真を代表するアーティストのひとりで、世界的に高い評価を得ている。なにしろ2011年には、代表作の1点が、現役作家の写真作品としては最高額の約433万ドル(当時のレートで約3億4千万円)で落札されたほどだ。そんなに有名だから日本でも作品が展示されたことはあったが、意外にも個展はこれがはじめて。 作品は、人々の営みやその
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く