タグ

ブックマーク / bokyakusanjin.seesaa.net (37)

  • 「テクスト遺産」という概念: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 Edoardo Gerliniさんと河野貴美子さんの編による『古典は遺産か-日におけるテクスト遺産の利用と再創造』(勉誠出版、2021年10月)が刊行された(もしかするとまだ書店には並んでないかもしれません)。 ジェルリーニさんが提唱する、「テクスト遺産」という新しい研究視角。これは遺産研究(Heritage Studies)の考え方を参照にしつつも、従来「文化遺産」とは見做されていない文学作品をはじめとするテクストを文化遺産と位置づけることで、古典研究を学際的な研究対

    karpa
    karpa 2021/10/10
  • 十九世紀の文学: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 仕事は遅々として進まないのに容赦なく次から次へとが出るなあ。そういう感じの一年でした。先日も約ひと月ぶりに学内生協に新刊をひやかしにいったら、そんなに文系のは置いていない屋なのに、思わず買いそうになったが20冊ばかりあった。でも我慢我慢で結局買ってきたのが岩波の『文学』11・12月号である(むかしは講読していたが)。やめてくれえ、この忙しい時にこんな面白そうな特集出すのは!「十九世紀の文学」。こりゃいかん、流し読みしよう。と冒頭の高木元さんの「十九世紀の草双紙―明

    karpa
    karpa 2021/05/24
  • 岡田柿衞、俳書収集の足跡: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 伊丹の柿衞文庫で会議に出た後に、開催中の小企画展「没後30年、岡田柿衞 人と資料と研究と」を観る。この企画を担当したNさんに解説していただく。この展示は、非常に面白い。 岡田利兵衛(号柿衞)は、伊丹の酒造家にして、町長・市長も務める傍ら、俳書を収集し、優れた研究を遺した人物で、柿衞文庫の創設者。今回の展示が面白いのは、連歌俳諧資料を収集するたびにつけていた記録「俳人遺墨帳」と「書籍帳」が展示されていること。そこには、購入した店の名と購入価格も記されている。たとえば、昭和3

    karpa
    karpa 2012/06/10
    柿衛文庫とはさういふところなのね
  • 秋成研究会発足!: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 東京で秋成研究会が発足した。 木越さんが東京に移って、若い研究者とともに勉強しようとはじめられるもの。 かつての秋成研究会から数十年ぶりの復活である。 しかも、いきなり『春雨物語』「血からびら」とはしびれますな。 これはもう、東京近辺の、秋成研究を志している人は、絶対参加でしょう。 というわけで、ご案内をいただいたので、お許しを得て転載いたします。 日時 平成22年10月12日(火)午後6時~ 場所 上智大学文学部木越研究室 (7号館8階、JR四谷駅からすぐにみえる、 「

    karpa
    karpa 2010/09/22
  • 加藤宇万伎の墓: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。

    karpa
    karpa 2010/06/05
  • 西鶴と浮世草子研究3の「金銭」: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 『西鶴と浮世草子研究』3号(笠間書院、2010年5月)がようやく出た。「金銭」が特集である。 まず読者は貨幣博物館へ招待される。あったんですねえ。これは行ってみたい!とおもいますね。 貨幣の専門家と西鶴の研究者2名が鼎談。 そのあとの貨幣博物館訪問記と称した、杉好伸さんの『西鶴諸国はなし』「大晦日はあはぬ算用」考が面白い。貨幣博物館で実際に貨幣を見ると、小判が重箱の蓋の裏にくっつくのかという疑問が、ますます大きくなったといい、それであれこれと考えをめぐらせた結果、小判は

    karpa
    karpa 2010/05/23
  • 浄瑠璃本のベストセラー: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 日近世文学会で、浄瑠璃のベストセラーという発表があった。浄瑠璃(通し)つまり、浄瑠璃の一部ではなく全部が書かれた台を、2万3千点以上調査した発表者が、膨大なデータから作品別に残存点数をランキングして、「浄瑠璃の文学的特性は、18世紀第三四半期(宝暦明和期)の竹座の「軍記」「時代物」に典型を認めるべきものとする。 ちなみに1位が忠臣蔵、2位が手習鑑、3位がひらかな盛衰記である。まあこの3つがベストセラーの上位3位であったとしてもそうだろうなと思う。(もっともこ

    karpa
    karpa 2010/05/18
  • イキのいい『雨月物語』: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 田中康二・木越俊介・天野聡一の神戸大学出身トリオの編になる『雨月物語』(三弥井書店、2009年12月)が出た。 角川文庫、勉誠出版と近年次々に雨月物語のテキストが出ているが、書は「読みの手引き」を所々に入れている点が特徴。この「読みの手引き」は、読者を深い読みに誘うもので、参考になる論文などを挙げ、どちらかというと問題の指摘を行い、結論は読者にゆだねるという形のスタイルを取っているように思う。 雨月全編にわたる評釈や鑑賞を織り込んだ廉価(とはいえ1800円だが)なとい

    karpa
    karpa 2010/02/27
  • あふげば尊し: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 水鳥荘先生より、拙ブログのあるエントリーのコメント欄に書き込んだけれどもうまくいかなかったというお知らせがあった。お許しを得て、ここに掲げさせていただく。なおオリジナルの文章の前半は載せていません。 ちょっと「仰げば尊し」歌詞を確かめに、今出ている岩波の新日古典文学大系の明治編、「教科書 啓蒙文集」を読んでいてあっと驚いたので以下に記します。例の「あふげば尊し」の注です。「教えの庭にも」を単に学校のこと、はまぁ良いとしても(孔子の息子鯉の故事、庭訓のことを言わねばならな

    karpa
    karpa 2010/02/27
    倉田喜弘氏担当部分?
  • 『書籍文化史』11: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 恒例のお年玉が年末に届く。鈴木俊幸氏が出している雑誌『書籍文化史』(奥付は2010年1月)が11号を迎える。 分厚い。それもそのはずで、「古活字版悉皆調査目録稿」という凄いタイトルの原稿が110頁超。これで過半を占める。高木浩明氏の壮大な志に基づく調査の第1回である。タイトルがすべてを語っている。図書館別にせめていくみたいだが、今回は龍谷大学・中之島ほか8図書館126点である。しかし悉皆調査というからには、これは気の遠くなるような作業になろう。詳細な書誌データ。特に「備考

    karpa
    karpa 2009/12/29
    ひょあー…… > 古活字版悉皆調査目録稿
  • 師に習う: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 買ってはいたが読まずに積んどく状態から次第に埋蔵されてしまうってありますよね。ふとした瞬間にそのを手に取って、適当な頁を開いて読んでみると、ほおーっということが書いてあったりする、そういう経験ってありますよね。 家人がだいぶ前に買っていただが、長谷川櫂の『俳句的生活』(中公新書)をふと手にとってみた。パラパラと開くと飴山實の名前。私の前任校の教授で、日農芸化学会功績賞も受けている立派な学者にして俳人。そこらあたりを読んでみると…、 俳句の場合、初心者は師を選ばなけ

    karpa
    karpa 2009/12/01
    まあ,そんな滅私できるひとばかり習ふわけではないのでせうが^^;;
  • 田渕句美子『阿仏尼』: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 吉川弘文館の人物叢書。対象が文学史上の人物であっても、日文学研究者が著書となることは案外少ない。とくに最近は、田中善信氏の『与謝蕪村』ぐらいしか思い当たらない。ミルネヴァ書房のは、比較的日文学研究者が書いているのが多いと思うのだが。 そんななか、田渕句美子さん(ねんのため、篤姫の田渕久美子さんとは別人です)が『阿仏尼』(奥付12月)を刊行された。ご多忙の中、次々と良質なを出されるのに敬服する。その伝記もさることながら、私らにとってありがたいのは、『十六夜日記』の受容

    karpa
    karpa 2009/11/28
  • 源氏物語の婚姻と和歌解釈: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 工藤重矩先生の『源氏物語の婚姻と和歌解釈』(風間書房、2009年10月)が刊行された。 工藤先生といえば、平安時代は一夫多制だったという従来の常識をくつがえし、「平安時代の婚姻制度は、法(律令)的にとして扱われるのは一人のみという意味で一夫一制であった」(書第Ⅰ部第九章)という衝撃的な説を発表した人として著名であろう。20年以上も前に、その説を研究会でうかがったときの衝撃は今でも忘れない。それ以来、私は平安朝の物語の男女関係をすっきり理解できるようになった。 『文

    karpa
    karpa 2009/10/12
    > 「平安時代の婚姻制度は、法(律令)的に妻として扱われるのは一人のみという意味で一夫一妻制であった」(本書第Ⅰ部第九章)
  • 偽忘却散人録: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 忘却散人の鰻の戯文を読みし某先生より「偽忘却散人録、かくのごときは如何」と示されし文。 忘却散人はせたこともなきに糟糠のと形容さる人と連れ立ち、近隣に軒を構へて「商店街」と大きく反り返る小さき店に、習わぬ籠下げて入り立てば、不思議や門前蝟集せり。常は雀羅を張るべかりしに、はてと訝れば、巷にては夏休みに入りしと教へる人あり。夏休みが七月を去りてそも幾年。大学は八月の声聞かずば休みと言はず。何が夏休みならん、さはさりながらけふの夕を如何せむ、と言ひあひつ、蹌踉として品コ

    karpa
    karpa 2009/07/24
    かく言はんは、国語学の徒にもあるまじ > ちなみに作者国文学を専攻せる人に非ず。驚くべし。
  • 完本蒹葭堂日記: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 『完蒹葭堂日記』(藝華書院、2009年5月)が遂に刊行された。快挙である。 昨年11月刊行といわれていたが、編者(水田紀久・野口隆・有坂道子)が慎重に慎重を期して、最後の詰めを行ったために、遅延していたと聞いている。しかし、この大事業は、少しぐらい遅れたって構わない。従来、十八年分の翻刻と二年分の影印があって、不便であったのが一挙に解消、統合された上での索引が利用できる。また文もかなり改訂されていると聞く。快挙と言わずになんと言おうか。 たしかに定価4万円は一見高い。

    karpa
    karpa 2009/05/26
    > 18世紀の上方文化に関わることを研究する者は、絶対に手に入れなければならない。
  • 典拠探しの極意: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 日近世文学会ではトリの渡辺守邦氏の『慶長見聞集』と『童観抄』の典拠関係から、仮名草子論という大きな問題に展開する発表が印象に残っている。そういう折に神谷勝広氏の「初期草双紙『浮世宿替女将門』と八文字屋『今昔出世扇』」(『かがみ』39号、大東急記念文庫、2009年3月)を研究室新着雑誌でたまたま読んだ。 題を一見すると典拠を指摘しただけの論文のようだが、ここでは典拠指摘に定評のある神谷氏の「典拠探しの極意」が語られていて面白い。 「典拠調査は三つのパターンに大別できる」

    karpa
    karpa 2009/05/20
  • 学会の展示: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 日近世文学研究の一拠点であり続けている早稲田大学で日近世文学会が行われた。 特筆すべきは「近世文藝の輝き」という展示。予想以上にすごかった。谷崎旧蔵の近松自筆書簡や、唯一の完である西鶴の『懐硯』、西鶴の書簡、漆山『春雨物語』、八犬伝の稿、服部南郭の自筆備忘録、杉田玄白の自画賛肖像、芭蕉の「枯れ枝に」画賛…。これはごく一部なのだ。 その中でも、加藤千蔭宛小澤蘆庵書簡、同じく千蔭宛伴蒿蹊書簡のところを展示していてくれていた南大曹旧蔵名家書翰集は、すわりこんで写しつつ

    karpa
    karpa 2009/05/18
  • 原稿料史年表稿: 忘却散人ブログ

    市古夏生氏が『出版機構の進化と原稿料についての総合的研究』(平成18~20年度科研報告書、2009年3月)を刊行されている。 佐藤至子「江戸後期の出版事情」は、総説的なものでありがたい。 圧巻なのは80数ページにわたる「原稿料史年表稿―17世紀~20世紀―」。読み始めたらなかなかやめられない年表というのも珍しい。近世の用例の大多数は『馬琴日記』。 近・現代に入るとぐっと用例が増え、平成12年まで拾っている。平成12年3月18日の日経済新聞は、日文芸家協会の会員の大半が原稿料収入年間500万円未満と推定しているらしい。 飯倉先生、こんばんは。おひさしぶりです。佐伯です。どこのサイトで知って飛んで参ったか忘れましたが、先生の当ブログの存在を知り、面白くて一気に過去の御文まで拝読しました。 研究情報に関し広くアンテナを張っておられるのが誠に有り難く、これなら学会時評をお降りになることはなかっ

    karpa
    karpa 2009/04/27
  • 角川ソフィア文庫『日本永代蔵』: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 堀切実訳注『新版日永代蔵』(角川ソフィア文庫、2009年3月)が刊行されています。 角川学芸出版は、最近、角川選書や、角川ソフィア文庫で古典に力を入れているように見受けられます。太平記や西鶴織留などを出していた、昔の角川文庫を髣髴とさせる、われわれにとっては、ありがたい傾向です。 もちろん現代人向けに、活字は大きく、読みやすい工夫がなされています。今回の新版では、各編ごとの解説に加えて、挿絵ひとつひとつに説明がなされているのが文庫としては画期的でしょう。 近年の西鶴研

    karpa
    karpa 2009/03/30
    > 今回の新版では、各編ごとの解説に加えて、挿絵ひとつひとつに説明がなされているのが文庫本としては画期的
  • 広嶋進さんの『西鶴新解』: 忘却散人ブログ

    わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 広嶋進さんの『西鶴新解』(ぺりかん社、2009年3月)が上梓されました。前著『西鶴探究』に続く論集ですが、著では武家物・好色物が扱われ、「色恋と武道の世界」という副題がついています。 広嶋さんの論文は、一が実に粘り強く、きちんと研究史に向き合い、それとの対話の中から、新しい読みを拓こうという、非常にオーソドックスな書き方で貫かれています。 源氏のパロディとして言及されることの多い『好色一代男』を、「十七世紀後半の西行の流行の影響を受けながら、それに拮抗する形で成立

    karpa
    karpa 2009/03/14