生誕90年と、自身のイラストレーション史 グラフィックデザイン、イラストレーション、舞台美術、絵本、アニメーション……と、70年以上にわたり活躍を続ける宇野亞喜良さん。その創作を900点超の作品で総覧する過去最大規模の個展『宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO』が開催中だ。 「こんなにも年齢というものを意識して生きたのは初めて」と開幕までを振り返った宇野さんはこの3月、90歳を迎えた。「だいたい、自分でも過去を振り返って作品を眺めることなんてないですから、こうやって一堂にね、集めてもらえるのはとても嬉しいことです」 漠然と描き続けるということ 「具体的なモデルはいない」と宇野さんは言う。だからこそ、見る者の想像を掻(か)き立てるのかもしれない。頬に影を落とすほど長いまつげの少女は、いつもどこかアンニュイで、いつもお洒落な服を纏(まと)っている。その表情に、幻想の物語へ手を引いてくれるような
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