同性(愛)結婚を認めるか否かでイタリア国会が紛糾している。この国は欧米主要国の中で唯一同性婚を合法化していない。それは同性愛を認めないキリスト教・カトリックの総本山バチカンを擁していることと無関係ではない。 同性愛者の結婚は愛し合う男女の結婚と何も変わらない。好きな相手と共に生きたいという当たり前の思いに始まって、究極には例えばパートナーが病気になったときには付き添いたい、片方が亡くなった場合は遺産を残したい等々の切実な願いも背後にある。つまり家族愛である。 同性愛者は差別によって恋愛を嘲笑されたり否定されたりするばかりではなく、そんな普通の家族愛までも無視される。文明社会ではもはやそんな未開性は許されない。同性結婚は、ここイタリアを含むあらゆる社会で、ただちに認められるべきだと考える。 日常生活の場ではイタリアでも同性愛者への認知は進んでいる。ゲイやレスビアンの首長や国会議員は珍し