大規模なサービス残業の実態が発覚したことなどを受けて、宅配最大手ヤマト運輸が構造改革に着手している。ヤマトはなぜ、危機に直面したのか。6月上旬に著書『宅配がなくなる日』(日本経済新聞出版社)を上梓した、フロンティア・マネジメントの松岡真宏氏と山手剛人氏は、時間価値の激変が背景にあると話す。そして、今後は「宅配ボックス100万台時代」に向けて大競争が始まると予測する。(聞き手 大竹剛) 松岡真宏(まつおか・まさひろ) フロンティア・マネジメント 代表取締役。外資系証券などで10年以上にわたり流通業界の証券アナリストとして活動。2003年に産業再生機構に入社し、カネボウとダイエーの再建計画を担当し、両社の取締役に就任。2007年より現職。著書は『「時間消費」で勝つ!』(共著、日本経済新聞出版社)、『時間資本主義の到来』(草思社)など(写真:陶山勉、以下同じ) 宅配最大手ヤマト運輸で、2年間で約