企業関係者であれば、ROI(Return on Investment)について聞いたことがないという人は殆どいないだろう。 一般的には“投資収益率”、もっとシンプルに“投資対効果”と呼ばれるが、投資した資本に対して得られる利益の割合のことを指す。 企業では新規・既存の別を問わず、常に事業への投資を行っているわけだが、投資に見合った利益を生んでいるかどうかを判断するために、ROIは日々の活動において重要な指標となっている。 実は、公的セクターにも似たような指標がある。SROI(Social Return on Investment)がそれだ。ROIの前に“Social”という単語がついているわけだが、企業など、特定のステークホルダーに対する経済的なリターンではなく、社会全体に対するリターンを意味している。一般的には、社会的投資収益率と呼ばれている。 SROIは、米国の非営利シンクタンクRED