・”畑違い”は成功のセオリーか 少し前に、アップルがカーレースの最高峰ともいえるF1ことフォーミュラ1の権利や株式を買収・取得するのではないかという噂が流れた。 元ネタはイギリスのF1ジャーナリストが自身のブログに書いた分析であり、フォローしたメディアも、荒唐無稽として切り捨てるところがあるかと思えば、一流ビジネス誌のフォーチュンなどは、筋は通っているのでありえない話ではないと肯定的な見方をしている。 筆者はすぐに、アップルの重役には、ワールドワイドマーケティング担当上級副社長のフィル・シラーをはじめとしたカーマニアが多いことを思い出した。以前に所用で同社R&Dキャンパスにあるシラーの個室を訪れたとき、その棚にはいくつもの高級スポーツカーのミニカーが並んでいた(そしてそのうちの何台かを彼は実際に所有している)。幹部の趣味で買収戦略を進めるようなアップルではないとしても、「F1効果」を正しく