マンダリンオリエンタルホテル1階ロビー。 さっきからずっと、部屋の外にひとりでぽつんと待っています。 大きな扉の内側からは聞きなれたOK GOの音楽がかすかに聞こえてきています。 そう、今は、シンガポールで行われたスパイクスアジアという広告賞審査のフィルム部門審査のグランプリ決選投票中なのです。 グーグルの“OK GO – All is not lost”という博報堂からのインタラクティブフィルムが片方のグランプリ候補になったので、同じネットワークの僕は、議論や投票を棄権するため、審査会場の外に出て待っていなくてはならないのです。 中ではどんな議論がされているんだろう。 ついついエスプレッソマシンに手が伸びてしまいます。 シンガポールに来て、一体何杯目のコーヒーだろうか。 朝8時半から長いときは夜10時まで審査していたから。 時差のない僕らはまだしも、ニューヨークから来た審査委員長のアミー