印刷する メールで送る テキスト HTML 電子書籍 PDF ダウンロード テキスト 電子書籍 PDF クリップした記事をMyページから読むことができます 前回、金融機関がFinTechに取り組むには、ベンチャーとの協業が不可欠であると述べた。金融機関が新規事業の創出に不慣れであるのに対し、事業創造こそがベンチャーの役割だからである。 今回はFinTechにベンチャーの力が必要な理由について、金融機関とベンチャーの差異に着目し、もう少し深く考察してみたい。 金融機関が新規事業を立ち上げるのは難しい 金融機関はこれまで新しい事業を立ち上げることがほとんどなかった。あったとしても、規制緩和による生損保の相互乗り入れ(生命保険会社と損害保険会社が子会社を通じて互いの事業に参入すること)のように、既に事業が成立している領域への参入であり、進出する業界から経験者を採用することで、事業ノウハウを獲得す