#2 受診に訪れる高IQ・高学歴者の多さ 外来を受診する成人期の発達障害には様々な人がいるが、うつ病など従来の精神疾患のために通院している人たちとは、異なる点が多い。外来の様子が一変したと言っても、言い過ぎではない。 何よりもまず彼らは「普通」の人たちで、「一般」の社会人であるということである。 受診する大部分の人はフルタイムかそれに近い仕事をしていることが多い。休職したり職がない状態であったとしても、仕事への意欲は十分に持っているケースがほとんどである。 それどころか、世間の人たちが羨望する職業の人も多い。うつ病や不安障害においても重要な役職についている人は少なくないが、自身の疾患のために、活動を制限された状態になっていることが多い。 発達障害においては、有名大学や大学院卒という人は珍しくないし、メガバンクなど一部上場企業の会社員の他、医師や弁護士といった専門職の人もよくみかける。 彼ら