フィンランドと日本の外交関係樹立100周年を迎えた2019年。初夏に首都ヘルシンキを旅する機会を得た。フィンランドは、国連が発表する世界幸福度ランキングで、2年連続で1位を誇る。働きやすく豊かな国というイメージだ。 またフィンランドと言えば、ムーミン。日本でも愛され、ジブリ映画とも通ずる自然への畏敬の念、精神性があるように感じる。この旅を通じて、私たちがこの国から学べる幸せのヒントを探った。5回に分けて紹介したい。 初回は、自然豊かな森でハーブを摘みながら、自然を尊重するフィンランドの人たちの姿に触れ、働き方や豊かさについて考えた。 自由に摘む「権利」がある ヘルシンキの市街地からバスで西へ30分ほど。現地在住の日本人ガイドの方に連れられて、セウラサーリ島へ向かう。最近、秋篠宮ご夫妻がフィンランドを公式訪問された際に、視察に訪れたことが報じられた島だ。 この島は、全体が国立公園となっていて