野田首相(民主党代表)が25日、衆院選に向けた遊説で初めて大阪入りし、4か所の小選挙区でマイクを握った。 演説では「民主対自民の天下分け目の戦い」と強調し、自民党への対決色を前面に押し出す一方、日本維新の会を意識した第3極批判を展開。政権与党としての政策のアピールに努めた。ただ、聴衆からは民主党への厳しい声が相次ぎ、逆風ぶりを印象づけた。 午後1時半、首相が最初に応援に入ったのは、藤村官房長官が出馬予定の大阪7区(大阪府吹田市など)。吹田市内の阪急南千里駅前でマイクを握り、政府の危機管理で東京を離れられない官房長官を、「余人をもって代え難い人です」と持ち上げた後、「政権交代前にはスポットライトを浴びていなかった子育て支援をより進めなければならない」と訴えた。 しかし、拍手はまばら。演説を聞いていた同市の2児の母親(36)も「子ども手当はすべて貯金している。(手当の)消費で経済が潤った