東京電力福島第一原発事故以降、放射線への関心が高まっていますが、自然界にも放射線が存在しているそうです。このうち、宇宙から注がれる宇宙線被ばくや影響について教えてください。 【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー長崎大教授 高村昇さん ■地球上で生活することで年間約0.3ミリシーベルトの被ばく 先日、海外出張で飛行機に乗りましたが、その際線量計を持参したところ、出発前の空間線量率は毎時0.1マイクロシーベルト程度でした。出発後、高度が上がるにつれて線量率は上昇し、高度1万2000メートル付近での空間線量率は毎時2マイクロシーベルト程度となりました。ですので、線量計の結果から単純に計算すると10時間程度の飛行時間で20マイクロシーベルト程度を外部被ばくしたことになります。 これは胸のレントゲン写真を撮影した時の約半分の被ばく線量に相当します。毎時2マイクロシーベルトというとずいぶん高い