日経ビジネス1月11日号では、新春の大型特集として「日本が危ない 先送り経営と決別せよ」を掲載した。記者も特集班の一員として取材・執筆に関わったが、特に印象に残ったのが直接インタビューする機会のあった日本電産の永守重信会長兼社長と、塩野義製薬の手代木功社長だ。片や一代で巨大モーター帝国を作り上げた叩き上げの創業者、片や創業家からバトンを受け継ぎ企業価値を高めたサラリーマン経営者。 ただ、人物像や経歴は全く異なるものの、記者が共通して強く感じたのは経営に対する深い洞察と強烈な意志だった。本記事では特集には盛り込めなかったインタビューの言葉から、主に3つのテーマに沿って2人の経営哲学や実践の一端を紹介する。 ①プロパーの底力こそ成長の源泉 経営トップも含め、日本の産業界でも人材の流動性が高まってきた。積極的なM&A(合併・買収)や外部人材の登用で知られる日本電産だが、永守氏の言葉から見えてきた
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