10歳を祝う学校行事「2分の1成人式」が広がっていることを5月、生活面の記事で紹介しました。さまざまな家庭事情に配慮されていないことにも触れた記事に、子ども、保護者それぞれの立場からつらかった体験談や、意見が多く届きました=図参照。そこで考えたいと思います。2分の1成人式はだれのためにあるのでしょうか。 感謝の言葉 浮かばず 「いまでも思い出すのは、抱き合って泣いたり、ほほえみ合ったりする親子の中で、一人ぽつんと、どうすればいいのか分からずにいたあの瞬間です」。都内の高校に通う女性(18)は、2分の1成人式をそう振り返ります。 ◇ 幼い時から、すぐに手を上げる父親でした。裸にされてたたかれたり、投げられたり。決まって母親がいない時で、助けを求めることもできません。母親は機嫌が悪いと「産まなきゃよかった」「早く出て行け」と言いました。親は「恐怖の対象」でしかありませんでした。 式のために感謝
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