大学なんか行っても意味はない?――教育反対の経済学 作者: ブライアン・カプラン,月谷真紀 出版社/メーカー: みすず書房 発売日: 2019/07/17 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 雇用主が大学を卒業した人そうでない人よりも高い給料を払うのは、その人が「大学で学んだ知識」や「大学で得たスキル・経験」に対して払っているのではない。大学で学んだ知識やスキルが関わる仕事に就く人は、ほとんどいないからだ。「大学に入って卒業した」ということ自体が示す努力や忍耐力、社会性や協調性などに支払われている。大学で何を学んだかなんて、雇用主も雇われる本人も気にしていない……という「シグナリング仮説」と呼ばれる(らしい)考え方を延々と論じた本。 メインテーマは逆説的かつ衝撃的で読み始めると惹き込まれるのだが、大学教育の無意味さとかシグナリング仮説の正当性を示す細かなデータを延々と出してきて