ここ数年間、全国的に、食後数時間で一過性のおう吐や下痢を発症し、軽症で終わる原因不明の食中毒が発生していました。 こうした事例の多くでは、共通して、鮮魚介類、特にヒラメの刺身が提供されていました。厚生労働省などが調査をしたところ、ヒラメに寄生したクドア・セプテンプンクタータ (Kudoa septempunctata)がヒトに下痢症状等を引き起こすことがわかりました。 ヒラメを冷凍若しくは加熱すれば、クドア・セプテンプンクタータによる食中毒を防ぐことができます。 一方で、ヒラメは生で食べることが好まれますが、冷凍すると品質が低下することから、現在、冷凍以外の食中毒予防方法について研究が進められています。 また、生産地(養殖地)では、出荷前のモニタリング検査や飼育環境の清浄化等の取組が行われています。